● インフルエンザ三つの感染経路
ーマスク、うがい、手洗いー
  

<ワンポイントメモ>
 インフルエンザは飛沫感染、接触感染が主体と考えられています。簡略化して表現すれば、飛沫感染対策のマスク、接触感染対策のうがい、手洗い、となります。

 インフルエンザ感染に関係する感染経路には、飛沫感染、接触感染、空気感染の3種類があります。                                    
○飛沫感染
 感染者のくしゃみや咳によって、インフルエンザウイルスを含んだ飛沫が周囲に飛び散ります。感染者からおよそ1~1.5メートルの距離であれば、直接に周囲の人の呼吸器に侵入してウイルスの感染が起こります。基本的にはそれ以上の距離を保てれば飛沫感染のリスクを減らす事が出来ます。
○マスク
 症状のある人が咳やくしゃみをする際に、ハンカチやティッシュで口元を覆う、あるいはマスクをするなどして、周囲への飛沫の拡散を抑え、感染の拡大をある程度防ぐことができます。
感染していない人はマスクをすることで、飛沫の吸入を抑えるだけでなく、汚染された手等で鼻や口を触る機会が減り、接触感染(後述)の防止にもなります。

○ 接触感染
 感染者のくしゃみや咳によって、飛沫が周囲に飛び散ります。電話やドアノブ、食器、交通機関のつり革などの環境表面に、ウイルスが付着します。後からそれを手等で触れることによってウイルスが付着します。その手等を目や鼻、口などに無意識にもっていくことにより、粘膜からウイルスが侵入します。(当然、皮膚や粘膜の直接の接触でも侵入します。)
 インフルエンザは飛沫感染、接触感染と考えられています。咳やくしゃみからの飛沫や、それで汚染された手等を介して広がります。従って、ヒトが密集している場所(人ごみ)では容易に拡散します。

○ うがい
 うがいは口腔内の洗浄効果があり、水によるうがいは風邪の予防に効果があります。インフルエンザの予防に効果があるかは、異論もあるようです。しかし、現実問題、風邪を予防することは、インフルエンザの予防にもつながると思われます。

○手洗い
【1】『厚生労働省』ホームページ資料、「事業者・職場における新型インフルエンザ対策ガイドライン」の中の、「手洗い」p99をご紹介します。
<手洗いは感染防止策の基本であり、外出からの帰宅後、不特定多数の者が触るような場所を触れた後、頻回に手洗いを実施する事が推奨される。>
<流水と石鹸による手洗いは、付着したウイルスを除去し、感染リスクを下げる。また、60~80%の濃度のアルコール製剤に触れる事によって、ウイルスは死滅する。>
【2】次に、『厚生労働省』ホームページ資料、「高齢者介護施設における感染対策マニュアル」の中の、「(流水による)手洗いの注意点と順序」p17~18をご紹介します。
<注意点>
 1、まづ手を流水で軽く洗う。
 2、石けんを使用する時は、固形石けんではなく、液体石けんを使用する。
<注意点2>
 1、手を洗う時は、時計や指輪を外す。
 2、爪は短く切っておく。
 3、手洗いが雑になりやすい部位は、注意して洗う。
 4、使い捨てのペーパータオルを使用する。
 5、手を完全に乾燥させる事。
<手洗いの順序(下図参照)
 1、手のひらを合わせて良く洗う
 2、手の甲を伸ばすように洗う
 3、指先・爪の間をよく洗う
 4、指の間を充分に洗う
 5、親指と手掌をねじり洗いする
 6、手首を洗う
 7、水道の栓を止めるときは、手首か肘で止める ・
   ペーパータオルを使用して止める。(共同使用の布タオルは避ける。)

○空気感染(飛沫核感染)
 飛沫から水分の飛んだ、ごく細かい粒子(飛沫核)が長い間空中に浮遊するために、感染者と同じ空間にいるだけで、ウイルスを吸入し起こる感染です。
 季節性のインフルエンザも、今回の新型インフルエンザ(A/H1N1)も飛沫感染、接触感染が主と考えられています。鳥インフルエンザでは空気感染の可能性もありうると言われました。09.08.28.pm21:00.







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